熊本 博之

教授
専門分野
地域社会学、環境社会学、地方自治、沖縄学
ゼミテーマ
地域社会の現状と課題ー高幡台団地を事例にー
主な所属学会
地域社会学会、環境社会学会、日本平和学会
研究実績
SNS

Twitter

icon

教員からの
メッセージ

小学生のころ、近くに奇妙に曲がっている道路がありました。カーブの内側に古びた家がポツンと建っています。市の道路計画に重なってしまったのですが、持ち主が移転の指示に従わなかったからです。
「あの家がどかんから道が曲がっちょるとよ。迷惑やがね-」と母は宮崎弁で言いました。でも本当に迷惑を受けたのは家の持ち主なんじゃないかな、と、何かモヤモヤした気持ちが残りました。
これは社会のニーズ(公共性)と個人の権利(私権)がぶつかった事例で、実は社会学の重要なテーマでもあります。このモヤモヤの答え、いっしょに考えてみませんか?

icon

主な担当科目

地域社会学

子どものころは当たり前に実感していた地域社会は、多くのみなさんにとって今、遠い存在になっていると思います。でも、自分とは関係ないと思っていても、あらゆる個人は地域社会の一員です。
その地域はいま、さまざまな問題を抱えています。転換期にあるといってもいいかもしれません。そんな地域社会が置かれている現状について、さまざまな視点から論じていく講義です。

環境社会学

環境を破壊すれば、その報いはいつか自分たちにかえってくる。そのことがわかっているのに、なぜ人は環境を破壊してしまうのでしょうか。その理由を、個々人の日常的な行動だけに求めるのではなく、私たちが生きているこの社会のあり方にも求めていくのが環境社会学です。

icon

ゼミ紹介

活動内容

地域社会が抱えている課題について考えるゼミです。課題を抱えている地域を訪問してお話をうかがったり、地域の方々といっしょに活動しながら課題の解決をはかったりしています。
近くは大学周辺にある団地から、遠くは米軍基地を抱える沖縄まで、学生の関心にあわせてフィールドを選びながら、地域を深掘りしていきます。

ゼミのアピールポイント

「都民提案」という、都民が抱えている課題を解決するための有効な事業を広く募集する東京都の取り組みに参加しています。熊本ゼミの提案事業は2021年、22年と連続で採択され、実装に向けた施策が東京都の予算で進められています。
自分たちで課題を発見し、解決するための手段を考え、提案としてまとめ上げる。グループワークで意見を出し合いながら提案をブラッシュアップしていく過程で修得したスキルは、社会に出ても大いに役立ちます。

ゼミのイベント紹介

毎年、大学近くの団地で夏祭りに参加しています。テント設営などの準備を手伝いつつ、子どもたちとお神輿を担いだり、出店をだしてチョコバナナを売ったりして、祭りをいっしょに盛り上げます。高齢化が進む団地の方々からの期待も大きい、やりがいのある活動です。
また、ゼミ生の関心によっては泊まりがけで地方に出向くこともあります。そうした活動には、大学からの助成もなされます。

主な卒業論文のテーマ

福島第一原発事故が生み出した分断-福島県いわき市を事例に コロナ禍における地域コミュニティ形成の現状と課題 東京郊外における観光について-小平市を事例に

主な卒業論文のテーマ

福島第一原発事故が生み出した分断-福島県いわき市を事例に コロナ禍における地域コミュニティ形成の現状と課題 東京郊外における観光について-小平市を事例に

主な卒業論文のテーマ

福島第一原発事故が生み出した分断-福島県いわき市を事例に コロナ禍における地域コミュニティ形成の現状と課題 東京郊外における観光について-小平市を事例に
icon

推薦図書

  • 入門 icon
    他人と生きるための社会学キーワード
    (WebマガジンEdit-us連載中)
    他人と生きるための社会学キーワード
    推薦コメント

    「多様性を尊重すべし、共生社会を目指そう!って言われても、いったいどうすればいいの?」
    そう思っている人たちのヒントになるような社会学の考え方が、キーワードごとに短くまとめられています。
    社会学を学ぶことの意味を実感できるWeb連載です。

  • 基礎 icon
    つながりづくりの隘路-地域社会は再生するのか
    石田光規、2015、勁草書房
    つながりづくりの隘路-地域社会は再生するのか
    推薦コメント

    東京都多摩市のコミュニティ政策を事例に、住民どうしのつながりづくりの実態、とくにその難しさについて考察しています。地域がたどってきた歴史を知ることが、現在の地域を理解するためには重要であることも学べる一冊です。

  • 応用 icon
    海をあげる
    上間陽子、2020、筑摩書房
    海をあげる
    推薦コメント

    文章は簡単で読みやすい。けど、書かれていることを受け止めるのはとてつもなく難しい。
    沖縄が素材になっているエッセイですが、問われているのは日本社会です。